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[C77]

連日更新!
どんどん激しくなっていきますねぇ・・・(*´・ω・)

苦手なはずの表現なのに
何故か世界に惹き込まれてしまいます。
ハラハラドキドキ
  • 2009-08-23
  • ラクトキャスター
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[C78] Re: タイトルなし

このペースで終わるのがいつになるか先が見えない自分が切ない今日この頃。
長い目で見てやっていってくださいませ。
  • 2009-08-27
  • 七崎詩祈
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『逢瀬』

私は何も変わらない、私は私らしく
それが、あの人への。そして雪への償いだから


サイドティアーズ:詩祈
     『恋愛』

迫り来る歯牙は鋭く、一度触れればチェンソーのようにズタズタに裂かれるほどの脅威を持っていた。
当たればお終い。それこそボロ雑巾のように肌は切り裂かれ骨も削りきられるだろう。

でも。当たらなきゃ玩具と変わらない。

攻撃をする為にあえてメイオウの射程範囲内に進入し、襲い来る牙を避けながら体を覆う鎧を肉薄する。
避けては削り、いなしては穿つ。
弾いては抉り、逸らしては砕く。
一撃一撃が致命傷に繋がるような攻撃を、動かぬ腕など最初からないように己の機動力だけで掻い潜る。
振り回される歯牙はダンスの相手。
つかず離れず迫り来るキスという名の攻撃を悟られぬように自然にかわす。
それは恰も一つの愛を綴るストーリーのように。
時には激しく、情熱的に。
時には優しく、慈愛的に。

詩祈はかいくぐる攻撃の中そんなことを考えていた。
さっきから無性に調子が良い、まるで禅に突っ込みを入れている時のように体は軽く自然に動く。
ドキドキするんだ。
まるであの人と訓練をしていた時のように、期待で心が満たされていくんだ。
嬉しくて嬉しくて、たまらなくて、顔が思わずニヤけてしまう程に。
熱中すればするほど体が熱くなってくる。胸の奥に納まらないほどのふわふわが溢れる。
下腹部にズンと暖かく重いものが押寄せる。
堪らなく相手が愛しくなる。

BARで戯れに女の子と遊ぶことはあっても、これ程熱くなることはない。
今にも脳髄が溶けて出てきそうなほどに心は夢見心地に彷徨っている。

(でも、避けてばかりじゃ恋愛にはならないんじゃないかしら?)

突然脳裏にそんな馬鹿げた思いが浮かび上がる。
ありえない、メイオウのしかも己の損害を気にしないほどの攻撃だ。そんなもの一撃でも喰らったらそれこそ天に召されてしまう。
今でさえ損害が両腕だけなのが幸運なのだ。
受けて無事でいられるはずがない。受けて五体が満足にしていられるわけがない。

(けど… 受けてみたい。アレの全力を… アレの総てを)

そう思うともう止まらない。
胸のドキドキはさらに高まり、下腹部にあった暖かいものはもはや熱くズキズキとした疼痛へと変化する。
もはや頭は泥酔いしたようにくらくらし前後不覚に陥る。
そこで詩祈の意識は―――プツリと途切れた。


そっと霞がかった意識を振り払うかのように頭を振る。
意識ははっきりしている。
私は掌を開いては閉じ開いては閉じと繰り返し、腕の具合を見る。
十全ね。

「くふふふふ。それにしても、貴方とはつくづく縁があるのねワンちゃん。数年前の雪山も、この前の氷結洞窟もそして今度もまた貴方達。ここまで来ると縁という物もあながち捨てたものじゃないわね。ふふふそういえばエンジュも言ってたわね? 縁とは呪いの様な物だったかしら? あの子もつくづく言葉遊びが好きね。自分の名前を縁起の悪い当て字を当てるんだ物。ふふふ。それじゃあワンちゃん3度目の逢瀬を楽しみましょうか」

そういうと黒髪の少女は今まで踏んでいた軽快なステップを止め、重心を深く腰を落としどっしりとした構えに変える。
それを好機と捉えたか、はたまたただ単に攻撃したのかメイオウは一直線に彼女を噛み千切らんとサイドから噛み付きにかかる。
黒髪の少女は滑るようそして流れるように移動し、そのメイオウの大きく開かれた牙の群れの中へと飛び込んでいった。
その動きからは牙を避けれないスピードではなかったがありありと分かる。先程までステップを踏んでいた移動も速かったが、構えを変えてからの彼女の動きはそれ以上だった。
先ほどの動きが鋭角的な鋭いすばやさだとしたら、今の彼女は流水と例えるのではないだろうか。
切り返す素早さから、流れる素早さへ。
しかし、彼女はその牙を避けなかった。
しかも、あろうことか自分から飛び込んだのだ。

ならば自ずとその結果は見て取れよう。


ガジュリ


そんな小気味悪い音と共に少女の体は幾多にも並んだ牙につかまり、その黒い巨躯によって易々と振り回される。
獣の巨躯に振り回され少女の矮躯は糸の切れたマリオネット人形に軽々とそして振り上げられる。

ボフッ

そんな音と共に彼女の矮躯は宙に投げ出され、振り回されていた反動の為かメシャリと壁に叩きつけられる嫌な音があたりに響いた。
そこには牙によって無残に胴を切り裂かれ、壁に叩きつけられた為に右頭部から赤い雫を滴らせながら黒髪の少女が幽然と立っていた。
どう見てもそれは致命傷。
裂かれた胴体、砕かれた頭蓋。叩きつけられいくつ砕けたかも分からない骨。

しかし彼女は立っていた。
幽然としかし、自然に、当然のように。

そして少女は翔る。
愛しい相手の元へと。

相手もそれに答えるかのようにその大きな牙を開けて迎える。
しかし、その姿は大きくいびつなものになっていた。
鼻が折れているのだ。
黒い鎧につつまれていた頭部が、鎧が砕け鼻があらぬ方向へとそっぽを向いている。

それは彼女が先程噛まれた時に腰のひねりだけで銜えた何の変哲もない一撃だった。

少しばかり砕けた鎧と折れた鼻。
胴体の裂傷に頭部の破壊、全身の骨の損害。
どちらの方が今の一戦で被害を受けたかなど語るまでもない。

しかしその姿は違った。
血まみれで立つ矮小な少女と鎧に覆われた巨大な狼。
どちらが追い詰められてるかなど聞くまでもない。

それなのに。
そのはずなのに。

何故か少女からはいまだに余裕の笑みが絶えない。
それを知ってか知らずか、もはや生さえないはずの巨狼は恐れを感じてしまう。

ふらりと駆け出す少女は一直線に狼の元へ。
迎え開かれた牙の列の直前へ飛び出しその内上顎へと腰元から掬い上げるかのような右フックを繰り出す。
狼も負けじと衝撃などものともせずその口内へと突っ込まれた腕を食いちぎらんばかりに少女の腕に食らい付く。
鈍い衝撃音と共に鮮血の飛び散る音が響く。
少女は噛まれた右手をそのままに、左手で狼の右目を潰しにかかるが狼もその巨躯を持って体を振り回し少女の目潰しを潰す。
それが気に喰わなかったのか少女は狼の鼻の部分を掴むと一気に噛み付かれた右腕を引き抜いた。
ギチギチと肉の裂ける音と共に引き抜かれていく右腕。
それに対抗するかのように歯を食いしばる狼。
しかし、手首まで引き抜いたところでそこから先がつっかえたのか引き抜けなくなった。
すると今度は引き抜いた腕を今度は逆に押し込んでいくではないか。
周囲にぐちゅぐちゅと肉と血が混ざり合う音がしたと思うと、突然狼が大きく口を開いた。
その先にはもはや原型が分からないほどにずたずたにされた少女の腕とそれに掴まれている狼の舌があった。
引き抜こうとする少女とそれを阻止戦と動く狼。
またしても狼が先を喫した。
引き抜かれるよりも早く少女の腰から上総てをその口の中へと収めたのだ。

それが決着だった。

突然狼の頭頂部やや後ろから腕が生えたと思うと。そこからミチミチと音を立て頭部をまるで桃を割るかのように裂いていったのだ。
割れた頭蓋からはぷるりとした脳がまるで桃のように敷き詰まっていたが、産まれてきたのは桃太郎などではなく。一人の血にまみれた少女だった。
産まれたての珠の様な肌ではなく、もはや生きているのが不思議なほどの裂傷につつまれ、もはや体をまとう仕事などまったくしていない衣服。
だが確実にその少女は生きていた。

笑みを絶やさず。蕩けるような恍惚とした表情で。

「悪くなかったわ。貴方との逢瀬は」

そう言ってのけた。


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  • 七崎詩祈
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七崎詩祈

Author:七崎詩祈
暴走が暴走を呼び暴走に到る

走り突っ込み省みぬ。

この生き様を貴方にも

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